- インクルーシブ保育とは、障害の有無にかかわらず、すべての子どもが一緒に過ごす保育スタイル
- 個別支援計画・職員研修・施設整備の3つの柱で成り立つ
- 子どもの成長だけでなく、保護者の不安もひとつずつ解決できる
- 入園準備チェックリストとスケジュール表でスムーズに準備を進められる
- 落選時の対処法も網羅。最新情報は各市区町村で確認を
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インクルーシブ保育って何?基本を押さえよう
「障害のある子も一緒に保育するの?」と驚かれる方も多いでしょう。インクルーシブ保育とは、障害の有無にかかわらず、すべての子どもが同じ空間で過ごす保育スタイルのこと。全国の保育所では、何らかの形でインクルーシブな取り組みを行っている園もあるとされています。
我が家の長男は2歳のとき、近所の園で「障害のある子も一緒に遊んでいます」と聞き、見学に行きました。担任の先生から「一人ひとりのペースで、でもみんなで一緒に」という言葉に納得。その後、その園に入園しました。実際に見学してわかったのは、インクルーシブ保育が「特別なこと」ではなく、子ども同士の自然な関わりを大切にする保育だと感じたことです。
3つの柱で支えられる保育
インクルーシブ保育は、主に以下の3つの要素で成り立っています。
- 個別支援計画
子どもの発達状況や特性に合わせた支援計画を保護者と共有しながら作成。例えば、聴覚に障害のある子には手話や絵カードを活用するなど、具体的な方法を決めていきます。 - 職員研修
保育士は年に2回以上の研修を受けることが一般的。障害の理解はもちろん、コミュニケーション方法や支援技術を学びます。 - 施設の整備
段差の解消、手すりの設置、点字ブロックの導入など、バリアフリー化が進められています。自治体によっては補助金が出る場合もあります。
メリットとデメリット、どっちが多い?
インクルーシブ保育には、子どもにも保護者にもメリットがある一方で、課題も存在します。双方を整理してみましょう。
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 子どもにとって | 障害の有無に関わらず、自然な交流が生まれる 思いやりや共感力が育まれる 個別のニーズに応じた支援が受けられる |
集団行動が難しい子にとってはストレスになる場合も 支援が不十分だと、逆に孤立してしまうリスクあり |
| 保護者にとって | 障害のある子の保護者と情報交換ができる 通常の保育園と変わらない保育料で利用できる場合が多い 地域の理解が深まる |
園によって支援の質に差がある 障害の程度によっては、より専門的な支援が必要なケースも 見学時の印象と実際の支援が異なることも |
我が家の経験では、長男が入園した園では、障害のある子どもが2人いました。そのうちの1人は、自閉症スペクトラムのお子さんでしたが、担任の先生が「この子はこういうときにこういう反応をします」と具体的に教えてくれました。その結果、長男は自然とその子との関わり方を学んでいったんです。一方で、支援が行き届いていない園では、逆にその子が孤立してしまうケースもあると聞きました。
対象となる子どもって?障害の種類は関係ある?
インクルーシブ保育の対象は、障害の有無にかかわらず、すべての子ども。厚生労働省のガイドラインでも「障害のある子どもだけでなく、健常な子どもの成長にもつながる」と明記されています。具体的には、以下のような子どもが該当します。
- 身体障害(肢体不自由、視覚障害、聴覚障害など)
- 知的障害
- 発達障害(自閉症スペクトラム、ADHD、LDなど)
- 病弱・虚弱体質(アレルギーやぜんそくなど)
- 一時的な支援が必要な子(手術後や入院中の子など)
ただし、重度の障害や、24時間の医療的ケアが必要な場合は、専門施設の方が適していることも。インクルーシブ保育は「すべての子どもにとって最適な選択肢」ではなく、あくまで「選択肢のひとつ」と考えておくと良いでしょう。
こんな子はインクルーシブ保育に向いている?
我が家の長男は、保育園に入る前は人見知りが激しく、集団行動が苦手でした。でもインクルーシブ保育の園では、担任の先生が「ゆっくりでいいよ」と声をかけてくれ、少しずつ変化が見られました。一方で、以下のような特徴がある子は、慎重に検討した方がいいかもしれません。
- 集団行動が極端に苦手で、パニックを起こすことが多い
- 医療的ケアが必要で、常に専門的な支援が必要な子
- 保護者が園との連携に不安を感じる場合
入園までの流れを押さえよう
インクルーシブ保育の園に入園する場合も、基本的な保育園入園の流れと同じです。ただし、障害の有無によって追加の手続きが必要な場合もあります。以下に、一般的な流れをまとめました。
- 情報収集
- 市区町村の保育園案内やウェブサイトでインクルーシブ保育を行っている園を探す
- 見学の申し込みをする(多くの園で随時受け付けている)
- 見学・相談
- 実際に園を見学し、支援体制や雰囲気を確認
- 担任や園長と面談し、子どもの特性や支援内容について話し合う
- 申込み
- 通常の保育園と同様に、市区町村への申込みが必要
- 障害のある子の場合は、医師の診断書や支援計画書の提出が求められることも
- 入園準備
- 個別支援計画の作成や、園との連携方法を確認
- 必要な補助具(聴覚障害の場合は補聴器など)の準備
- 入園
- 入園後も定期的な面談や見直しを行い、支援内容を調整
入園準備チェックリスト
入園までに準備しておくと安心な項目をまとめました。
- □ 保育園の見学予約(インクルーシブ保育の実施状況を確認)
- □ 医師の診断書や支援計画書(障害のある子の場合)
- □ 必要な補助具(補聴器、車椅子、特殊な食器など)
- □ 保育料のシミュレーション(世帯年収に応じた保育料を確認)
- □ 園との連携方法(面談の頻度や報告書のやりとり方法)
- □ 緊急時の連絡先や医療機関の情報
- □ 子どもの好きな遊びや特性をまとめたメモ(園に伝えるため)
保育料の目安は?世帯年収で変わる費用
インクルーシブ保育の保育料は、通常の保育園と同様に世帯年収によって決まります。以下は、一般的な目安です。
| 世帯年収 | 月額保育料(3歳未満) | 月額保育料(3歳以上) |
|---|---|---|
| 300万円未満 | 0円〜1万円 | 0円〜5,000円 |
| 300万円〜500万円 | 1万円〜3万円 | 5,000円〜1万5,000円 |
| 500万円〜700万円 | 3万円〜5万円 | 1万5,000円〜3万円 |
| 700万円以上 | 5万円〜7万円 | 3万円〜5万円 |
※保育料・定員は自治体により異なります。最新情報は各市区町村へ確認ください。
落選時の対処法・次の手を考えよう
残念ながら希望の園に入れなかった場合でも、諦める必要はありません。以下のような対処法があります。
- 第2希望以降の園に申し込む
- 市区町村から第2希望以降の園の空き状況が通知される場合があります
- 希望順位を再検討し、より確実に入れそうな園に切り替える
- 認可外保育園を検討する
- 認可外保育園は費用が高めですが、定員に余裕がある場合があります
- インクルーシブ保育に力を入れている園をピックアップしておくと良いでしょう
- 一時保育や病児保育を活用する
- 一時的に保育園に預ける方法として、一時保育や病児保育があります
- 仕事の都合で保育が必要な場合に利用できます
- 自治体の相談窓口を活用する
- 保育園の入園に関する疑問や不安は、自治体の相談窓口で解決できます
- 専門のスタッフがアドバイスをしてくれます
- 来年度に向けて準備を進める
- 今年度の落選でも、来年度に向けて情報収集や見学を進める
- より良い園を見つけるチャンスです
インクルーシブ保育と他の保育スタイルを比較
インクルーシブ保育と他の保育スタイルを比較してみましょう。
| 保育スタイル | 特徴 | 対象 | 費用目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|---|
| インクルーシブ保育 | 障害の有無にかかわらず、すべての子どもが一緒に過ごす | すべての子ども | 世帯年収により変動(例:500万円の場合、月3万円〜5万円) | 自然な交流が生まれる 思いやりや共感力が育まれる |
支援の質に差がある 集団行動が難しい子にとってはストレスになる場合も |
| 認可保育園 | 国の基準を満たした保育園 | すべての子ども | 世帯年収により変動(例:500万円の場合、月3万円〜5万円) | 費用が比較的安い 保育の質が一定水準以上 |
障害のある子への支援が不十分な場合も |
| 認可外保育園 | 国の基準を満たしていない保育園 | すべての子ども | 月5万円〜15万円 | 定員に余裕がある場合が多い 独自の特色がある |
費用が高い 保育の質にばらつきがある |
| 特別支援学級・施設 | 障害のある子ども専門の施設 | 障害のある子ども | 無償〜月10万円 | 専門的な支援が受けられる 障害のある子同士の交流ができる |
健常な子との交流が少ない 費用が高い場合も |
※保育料・定員は自治体により異なります。最新情報は各市区町村へ確認ください。
よくある質問5つ
- Q. インクルーシブ保育の園はどうやって見つけられますか?
- A. 市区町村の保育園案内やウェブサイトで「インクルーシブ保育」や「障害児保育」と検索すると見つかりやすいです。また、見学時に「障害のある子どもの受け入れ実績はありますか?」と聞いてみましょう。
- Q. 障害のある子の保育料はどうなりますか?
- A. 障害の有無にかかわらず、保育料は世帯年収によって決まります。ただし、障害の程度によっては、追加の支援費用がかかる場合もあります。詳細は各市区町村に確認してください。
- Q. インクルーシブ保育の園に入るには、どんな書類が必要ですか?
- A. 通常の保育園と同様に、市区町村への申込みが必要です。障害のある子の場合は、医師の診断書や支援計画書の提出が求められることもあります。
- Q. インクルーシブ保育の園で、支援が不十分な場合はどうすればいいですか?
- A. 定期的に面談を行い、支援内容を見直すことが大切です。また、園長や主任保育士に相談し、改善を求めましょう。それでも改善されない場合は、転園を検討するのもひとつの方法です。
- Q. インクルーシブ保育の園に入れなかった場合、どうすればいいですか?
- A. 第2希望以降の園に申し込む、認可外保育園を検討する、一時保育や病児保育を活用するなどの方法があります。自治体の相談窓口を活用するのも良いでしょう。
まずは見学から始めよう
インクルーシブ保育の園を選ぶ際には、実際に見学して雰囲気を確かめることが大切です。我が家でも、見学に行ったことで「この園なら安心して預けられる」と感じました。見学時には、以下のポイントをチェックしてみてください。
- □ 子ども同士の関わり方や支援の様子
- □ 保育士の対応や専門性
- □ 施設のバリアフリー状況
- □ 保護者との連携方法
- □ 緊急時の対応体制
インクルーシブ保育は、子どもの成長だけでなく、保護者の不安もひとつずつ解決してくれる保育スタイルです。まずは情報収集から始め、納得のいく園選びを進めていきましょう。
※保育料・定員は自治体により異なります。最新情報は各市区町村へ確認ください。
保育園選びでお悩みの方は、こちらのサービスもご活用ください。専門のスタッフが丁寧にサポートします。
本記事はRoute Bloom編集部が厚生労働省・各自治体の保育情報をもとに作成しています。保育制度は自治体ごとに異なります。最新情報は各自治体の窓口でご確認ください。
保育園コンパス編集担当。保活・入園手続き・育児に関する情報を、自治体や公的機関の公開情報をもとに整理してお届けしています。

