子育て支援制度まとめ【2026年7月更新】
子育て世帯が利用できる支援制度を一覧で把握し、自治体や所得に応じた最適な制度を選択できるようにすることが、経済的負担の軽減と子どもの健やかな成長に直結します。2026年7月現在、国が定める基本的な支援制度に加え、多くの自治体が独自の上乗せ支援を実施しています。この記事では、出産前から高校卒業までの各段階で利用できる支援制度を網羅的に解説し、具体的な申請方法や注意点まで丁寧に紹介します。
目次
- 子育て支援制度の全体像と最新動向
- 出産前後の支援制度(妊娠・出産・乳幼児期)
- 幼児期の支援制度(保育園・幼稚園・認定こども園)
- 学童期の支援制度(小学生~高校生)
- 自治体独自の支援制度と活用方法
- 支援制度を最大限活用するための実践ガイド
- よくある質問と回答
- まとめ:子育て支援制度を賢く活用しよう
子育て支援制度の全体像と最新動向
2026年7月現在、日本の子育て支援制度は「子ども・子育て支援新制度」を基盤として運用されています。この制度は、2015年に施行された「子ども・子育て支援法」に基づき、国と自治体が連携して子育て世帯への支援を充実させることを目的としています。特に注目すべきは、2024年度から段階的に実施されている「こども未来戦略」による支援拡充です。この戦略では、出産・育児にかかる経済的負担の軽減、保育の質の向上、そして子どもの健やかな成長を支援するための包括的な取り組みが進められています。
具体的には、以下の3つの柱で支援が強化されています。
- 経済的支援の拡充:児童手当の引き上げ、出産育児一時金の増額、保育料の無償化拡大
- 保育サービスの充実:認定こども園の整備、保育士の処遇改善、待機児童解消に向けた取り組み
- 子育て環境の整備:放課後児童クラブ(学童保育)の拡充、病児保育の充実、子育て世代包括支援センターの設置
これらの制度を活用することで、子育て世帯は経済的な不安を軽減しながら、安心して子育てに専念できる環境を整えることができます。以下では、各段階(出産前後、幼児期、学童期)に応じた支援制度を具体的に解説していきます。
2026年7月現在の主な支…
| 制度名 | 対象者 | 支援内容 | 申請先 |
|---|---|---|---|
| 児童手当 | 0歳~中学校修了前の子ども | 月額1万円~1.5万円(所得制限あり) | 市区町村 |
| 出産育児一時金 | 出産予定の妊婦 | 50万円(産科医療補償制度加入分娩機関で出産した場合) | 加入している健康保険 |
| 保育料の無償化 | 0歳~5歳の子ども | 世帯年収360万円未満:保育料完全無償 | 市区町村 |
| 幼児教育・保育の無償化 | 3歳~5歳の子ども | 全世帯:月額最大2.57万円まで無償 | 市区町村 |
| 高等学校等就学支援金 | 高校生 | 年額11万8,800円~23万7,600円(所得制限あり) | 学校を通じて申請 |
これらの制度は、国の政策に基づいて運用されていますが、具体的な支給額や対象範囲は自治体によって異なる場合があります。そのため、各制度の詳細については、居住地の市区町村のホームページや子育て支援窓口で確認することが重要です。
出産前後の支援制度(妊娠・出産・乳幼児期)
出産前後の時期は、子育ての基盤を築く大切な時期です。この時期に利用できる支援制度を活用することで、経済的な負担を軽減しながら、安心して出産と育児に臨むことができます。以下では、妊娠期、出産期、乳幼児期に分けて、具体的な支援制度を紹介します。
妊娠期の支援制度
妊娠が判明すると、妊婦健診や出産に向けた準備が必要になります。この時期に利用できる主な支援制度は以下の通りです。
1. 妊婦健診の補助
妊婦健診は、母子の健康を守るために欠かせないものですが、費用がかかることもあります。国は、妊婦健診の費用を助成する制度を設けています。
- 妊婦健診の補助(母子健康手帳交付時の補助)
- 対象:妊娠初期から出産まで
- 支援内容:14回の妊婦健診のうち、公的医療保険が適用されない部分(例:超音波検査、血液検査など)の費用を自治体が助成
- 助成額:自治体によって異なるが、1回あたり5,000円~15,000円程度
- 申請先:居住地の市区町村の保健センターや役所
- 特定不妊治療の助成
- 対象:不妊治療を受けているカップル
- 支援内容:不妊治療にかかる費用の一部を助成
- 助成額:1回あたり15万円(上限あり)
- 申請先:居住地の都道府県・市区町村
妊婦健診の補助を受けるためには、まず居住地の市区町村に「妊婦健診補助券」の交付を申請します。この補助券を医療機関に提示することで、健診費用の一部が免除されます。また、特定不妊治療の助成を受けるためには、不妊治療を行っている医療機関からの証明書が必要になります。
2. 妊婦・新生児向けの支援サービス
妊娠期には、母子の健康をサポートするためのさまざまなサービスが提供されています。
- 母子健康手帳の交付
- 対象:妊娠が判明した妊婦
- 支援内容:母子健康手帳の交付と、妊娠・出産・育児に関する情報提供
- 申請先:居住地の市区町村
- 妊婦健診の無料クーポン券
- 対象:妊娠初期の妊婦
- 支援内容:妊婦健診の費用を一部負担
- 申請先:居住地の市区町村
- 妊婦・新生児向けの相談窓口
- 対象:妊婦・新生児の保護者
- 支援内容:専門スタッフによる育児相談、栄養指導、心理的サポート
- 実施場所:保健センター、子育て支援センター、病院
これらのサービスを活用することで、妊娠期の不安を軽減し、安心して出産に臨むことができます。特に、母子健康手帳は、妊娠から出産、そして育児までの記録を残す大切なツールです。妊娠が判明したら、早めに市区町村に申請しましょう。
出産期の支援制度
出産にかかる費用は、家庭によって大きな負担となることがあります。国は、出産費用を軽減するためのさまざまな支援制度を設けています。
1. 出産育児一時金
出産育児一時金は、出産にかかる費用をサポートするための制度です。2026年現在、以下の内容で支給されています。
- 支給額:50万円(産科医療補償制度に加入している分娩機関で出産した場合)
- 対象:健康保険に加入している被保険者またはその被扶養者
- 支給方法:直接支払制度または受取代理制度を利用して、医療機関に直接支払われる
- 申請方法
- 直接支払制度:出産前に医療機関に「直接支払制度に関する合意書」を提出し、出産費用から50万円が差し引かれる
- 受取代理制度:出産前に加入している健康保険に申請し、出産後に50万円が支給される
出産育児一時金を受け取るためには、出産前に加入している健康保険に申請書を提出する必要があります。また、産科医療補償制度に加入していない分娩機関で出産した場合は、支給額が48万8,000円(2026年現在)に減額されることがあります。
2. 出産手当金
出産手当金は、出産のために仕事を休んだ際に、被保険者に支給される手当です。
- 支給額:1日につき標準報酬日額の3分の2相当額
- 支給期間:出産の日(産前42日から産後56日まで)
- 対象:健康保険に加入している被保険者
- 申請方法
- 出産後に勤務先を通じて健康保険に申請書を提出
- 支給は原則2~3か月後に行われる
出産手当金を受け取るためには、出産前に勤務先に「出産手当金支給申請書」を提出し、出産後に必要書類をそろえて健康保険に申請します。支給額は、被保険者の標準報酬日額によって異なります。
3. 自治体独自の出産支援
多くの自治体では、出産にかかる費用をさらに軽減するための独自の支援制度を設けています。例えば、以下のような支援があります。
- 出産祝い金
- 対象:市区町村内で出産した世帯
- 支給額:5万円~20万円(自治体によって異なる)
- 申請先:居住地の市区町村
- 出産一時金の上乗せ支援
- 対象:市区町村内で出産した世帯
- 支給額:1万円~5万円(自治体によって異なる)
- 申請先:居住地の市区町村
これらの支援を受けるためには、出産後に市区町村に申請書を提出する必要があります。申請期限は自治体によって異なるため、早めに確認しましょう。
乳幼児期の支援制度
乳幼児期は、子どもの成長と発達にとって非常に重要な時期です。この時期には、育児にかかる費用を軽減するためのさまざまな支援制度が利用できます。
1. 児童手当
児童手当は、子どもの成長を支援するための手当で、0歳から中学校卒業までの子どもを対象としています。
- 支給額
- 0歳~3歳未満:月額15,000円
- 3歳以上小学校修了前:月額10,000円(第3子以降は15,000円)
- 中学生:月額10,000円
- 所得制限
- 所得制限限度額:960万円(年収目安)
- 所得上限限度額:1,200万円(年収目安)
- 所得制限を超える場合は、特例給付として月額5,000円が支給される
- 支給時期:毎年6月、10月、2月にまとめて支給
- 申請方法
- 出産後または転入後に市区町村に申請書を提出
- 申請には「児童手当認定請求書」と「マイナンバーカード」が必要
児童手当を受け取るためには、出産後または引っ越し後に速やかに市区町村に申請する必要があります。申請が遅れると、支給が遅れることがあるため注意が必要です。
2. 乳幼児医療費助成
乳幼児医療費助成は、0歳から小学校就学前までの子どもの医療費を助成する制度です。
- 対象:0歳~小学校就学前の子ども
- 助成内容
- 通院・入院にかかる医療費の自己負担分を助成
- 助成額:自治体によって異なるが、1回あたり200円~500円程度の自己負担で受診可能
- 申請方法
- 市区町村に「乳幼児医療費助成申請書」を提出
- 申請には「健康保険証」と「印鑑」が必要
乳幼児医療費助成を受けるためには、子どもが生まれたら速やかに市区町村に申請しましょう。助成を受けるためには、医療機関で受診の際に「乳幼児医療費助成受給者証」を提示する必要があります。
3. 子育て世帯への経済的支援
乳幼児期には、育児にかかる費用が増加するため、経済的な支援が必要になることがあります。以下のような支援制度があります。
- 子育て世帯生活支援特別給付金
- 対象:2024年12月時点において、児童手当の受給資格がある世帯
- 支給額:5万円(一律)
- 支給時期:2025年2月頃
- 新生児一時金
- 対象:市区町村内で出生した世帯
- 支給額:3万円~10万円(自治体によって異なる)
- 申請先:居住地の市区町村
これらの支援を受けるためには、市区町村に申請書を提出する必要があります。申請期限は自治体によって異なるため、早めに確認しましょう。
幼児期の支援制度(保育園・幼稚園・認定こども園)
幼児期は、子どもの社会性や学習能力の基礎を築く大切な時期です。この時期には、保育園、幼稚園、認定こども園などの教育・保育施設を利用することが一般的です。国は、これらの施設の利用にかかる費用を軽減するための支援制度を設けています。以下では、幼児期の支援制度について詳しく解説します。
保育園・幼稚園・認定こども…
保育園、幼稚園、認定こども園は、いずれも幼児期の教育・保育を担う施設ですが、その目的や利用条件は異なります。以下の表で、それぞれの特徴を比較します。
| 施設名 | 主な目的 | 対象年齢 | 利用時間 | 保護者の就労要件 | 教育・保育内容 |
|---|---|---|---|---|---|
| 保育所(保育園) | 保育に欠ける乳幼児の保育 | 0歳~小学校入学前 | 11時間(標準) | 保護者が就労中など | 保育を中心とした生活習慣の形成 |
| 幼稚園 | 幼児の健全な成長と教育 | 3歳~小学校入学前 | 4時間程度(標準) | 保護者の就労要件なし | 教育活動を中心としたカリキュラム |
| 認定こども園 | 保育と教育の一体的提供 | td>0歳~小学校入学前11時間(保育園型)または4時間程度(幼稚園型) | 保護者の就労要件あり(保育園型)またはなし(幼稚園型) | 保育と教育の両方を提供 |
これらの施設を利用するためには、それぞれの施設の利用条件を満たす必要があります。特に保育園は、保護者の就労要件があるため、利用を希望する場合は早めに申請することが重要です。
保育料の無償化と負担軽減
2019年10月から始まった「幼児教育・保育の無償化」により、3歳から5歳の子どもを対象とした保育料が無償化されました。さらに、2024年度からは、0歳から2歳の子どもについても、世帯年収360万円未満の世帯を対象に保育料が無償化されています。以下では、無償化の内容と申請方法について解説します。
1. 幼児教育・保育の無償化
幼児教育・保育の無償化は、以下の内容で実施されています。
- 対象
- 3歳から5歳の子ども:全世帯
- 0歳から2歳の子ども:世帯年収360万円未満
- 無償化の内容
- 保育所、幼稚園、認定こども園の利用料が無償化
- 月額最大2.57万円までの利用料が無償
- 副食費(おやつ代など)は自己負担
- 申請方法
- 市区町村に「保育の必要性の認定」を申請
- 認定を受けた後に、利用する施設と契約を締結
- 施設利用料は、施設を通じて市区町村に請求される
無償化を受けるためには、まず市区町村に「保育の必要性の認定」を申請する必要があります。認定を受けると、利用する施設の利用料が無償化されます。ただし、副食費や行事費などは自己負担となるため、注意が必要です。
2. 保育料の負担軽減
世帯年収が一定以上の場合でも、保育料の負担を軽減するための制度があります。以下の表は、世帯年収に応じた保育料の目安です(2026年7月現在)。
| 世帯年収 | 0~2歳児の保育料(月額) | 3~5歳児の保育料(月額) |
|---|---|---|
| 360万円未満 | 0円(無償化) | 0円(無償化) |
| 360万円~540万円 | 0円~2万円程度 | 0円~1.5万円程度 |
| 540万円~720万円 | 2万円~4万円程度 | 1.5万円~3万円程度 |
| 720万円以上 | 4万円~6万円程度 | 3万円~5万円程度 |
※注意事項
- 保育料は、市区町村によって異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
- 保育料は、子どもの年齢や施設の種類(保育所、幼稚園、認定こども園)によっても異なります。
- 保育料の計算には、世帯の所得や扶養人数が考慮されます。
保育料の具体的な金額は、市区町村のホームページや子育て支援窓口で確認できます。また、保育料の算定方法については、市区町村によって異なるため、申請前に必ず確認しましょう。
保育園の入園申請と待機児童対策
保育園の入園を希望する場合は、市区町村に「保育の必要性の認定」を申請する必要があります。認定を受けた後に、希望する保育園に入園申請を行います。しかし、保育園の需要が供給を上回る「待機児童」の問題が依然として存在しています。以下では、保育園の入園申請方法と待機児童対策について解説します。
1. 保育の必要性の認定申請
保育園に入園するためには、まず市区町村に「保育の必要性の認定」を申請します。認定を受けるためには、以下の条件のいずれかに該当する必要があります。
- 就労中(フルタイム、パートタイム、自営業など)
- 妊娠中または出産直後
- 病気や障害がある
- 介護や看護が必要な家族がいる
- 求職活動中
- 就学中
- その他、市区町村が認める事情がある
認定申請には、以下の書類が必要です。
- 保育の必要性の認定申請書
- 就労証明書(勤務先発行)
- 妊娠・出産に関する証明書(医師発行)
- 病気や障害に関する証明書(医師発行)
- マイナンバーカード
- 印鑑
申請書は、市区町村の子育て支援窓口やホームページからダウンロードできます。申請後、市区町村で審査が行われ、認定の可否が通知されます。認定には「認定区分」があり、認定区分によって入園できる保育園の種類や優先順位が異なります。
2. 保育園の入園申請
保育の必要性の認定を受けたら、次に希望する保育園に入園申請を行います。入園申請は、以下の流れで行われます。
- 希望する保育園の選定
- 市区町村が発行する「保育園案内」やホームページで、希望する保育園を選定
- 保育園の種類(認可保育所、認可外保育所、企業主導型保育所など)によって、申請方法が異なる
- 入園申請書の提出
- 希望する保育園に入園申請書を提出
- 申請書は、保育園の窓口や市区町村の子育て支援窓口で入手可能
- 入園審査
- 保育園で入園審査が行われ、認定区分や保護者の就労状況などを考慮して入園の可否が決定
- 入園できる保育園がない場合は、市区町村で「保育園に入園できない旨の通知」が送付される
保育園の入園審査は、認定区分や保護者の就労状況、兄弟姉妹の入園状況などを総合的に判断して行われます。そのため、早めに申請することが重要です。また、認可保育所に入園できない場合は、認可外保育所や企業主導型保育所などの利用も検討しましょう。
3. 待機児童対策と代替サービス
待機児童の問題を解消するために、国と自治体はさまざまな対策を講じています。
本記事はRoute Bloom編集部が厚生労働省・各自治体の保育情報をもとに作成しています。保育制度は自治体ごとに異なります。最新情報は各自治体の窓口でご確認ください。
2歳・4歳の子を持つ母。保活で認可・認可外を含む5か所の保育園を見学・選択した経験から、保活の実情をリアルに発信。保育料無償化・学童問題にも詳しい。

